大金 晶子 展
2018年12月3日(月)〜12月8日(土)
11時30分〜19時30分(最終日16時まで)
日曜休廊
大金晶子氏は、養蚕家が 繭を得るために排除してしまう繭毛羽を素材に、身に纏う作品のみならず立体空間作品も手がけています。繭毛羽とはカイコが繭を作るために吐いた繭の外側にあるファーストシルクで、糞や桑の葉、藁にまみれた商品外の素材です。氏は一つ一つ丁寧に異物を取り除き、廃棄物から素材へと変化させ、そこから作品として費やす全ての段階にいかに向き合っていくかが、完成への大事なプロセスであると考えています。そこには、『大地に生を授かりしものは 平等に終わりを迎える。時を刻む間に 多くの出会いが繋がりを生み 生かされ 生きるエネルギーを生み出す』という大金氏の考えが基になっています。巡り会う素材に魅了され真摯に素材と向き合うことで、素材に刺激され、それが新たな目標にとなると氏は語ります。
二回目となる弊画廊での展覧会名“心ニ刻マレタヒトコロ/縞素ヲ編ム”とは繊維を通じて 心の内を表現していくエネルギーと知恵、そして喜びの時を共に刻めたある人物との関わり全てを、レクイエムとして視覚化したインスタレーションです。皆様のお越しを心よりお待ちいたしております。
いりや画廊学芸員 園浦眞佐子
大金 晶子略歴
1983 女子美術短期大学専攻科テキスタイルデザイン教室修了
1997 真綿のヴィジュアルアート展出品 会長賞・その他受賞
(八重洲画廊・電通恒産画廊・SKYDOOR等)
2004 VIII.World Meeting of Felt Art in Hungary (National Gallery)
2001・2009・2012・2013・2014 個展
(千疋屋ギャラリー・五感肆パレアナ・ジャローナ・名古屋ちゃるま)
その他グループ展出品
女子美術大学・短期大学部 非常勤講師