ジョナサン・ホームウッド 展

’Chimera’

鵺〔ぬえ(nue)〕 or キメラ (kimera)

2019 年 3月 11 日  - 3 月 16 日

11 時 30 分〜19 時 30 分 (最終日 16 時)

ジョン・ホームウッドは,来日5年目の芸術家及び教育者である。ナイジェリアで生まれ,幼少期を南アフリカ,ブラジル及びメキシコで過ごす。子供時代の大半は,森に遊び,動植物や虫の生態を学ぶ。自然界に魅了され,環境科学を学ぶために,イギリスにわたる。彼の作品は,自然界並びに人間の関わりによって自然界がどのように変わっていくかということに対する興味を反映している。彼のインスピレーションの多くは,自然を観察することから生まれる。しかしながら,機械や廃棄物にも美しさを見出している。作品の多くは,リサイクル資源からできている。

 

 リサイクルすることによって,社会が役に立たないと決めたものを再概念化し,見る人に拒絶されたものを再評価するよう迫っている。彼は,森に捨てられたものが森の一部になっていくことに深く心を惹かれている。そして,形を変えるという謎めいたプロセスは,彼の芸術作品には周期的に出てくるテーマである。それは,種から植物へと変化することであったり,捨てられた回路基板が彫刻になったりするように。また,科学技術のゴミであふれた未来の世界はどのようなものかと,見る者に問いかける。

 

 ジョンは,また,外界から普段は隠されているものを明らかにすることに惹かれている。いくぶん形式主義的な面もあり,見つけたものの線,バランス,色などを重視している。作品を製作する際は, 発見したものの本来の美しさを表そうとしている。彼は,見る人に,各自がもっている美的価値感を問い直しさせたり,気づかなかったことに気づいたりしてもらいたいと願っている。

 

 キメラとは,様々な動物の一部分からなる伝説の想像上の動物である。同一個体の中に遺伝子型の異なる組織が互いに接触し存在する現象である。一つの芽の中に異なる組織を持ちながら生長する植物である。

 伝説のキメラを目にすることは,差し迫った破滅を予言していた。缶やプラスティックなど様々な種類の廃棄物が元の形から抜け出て,人間の交流の海に押し流され,再び金網やプラスティックとワイヤーの輪として蘇ってくる。異なるパーツの結び付きによって新しい形が出現する―手ではない手,堕落した天使か,それとも昇天しようとしているのか―

 そして,紙やキャンバスに描かれたこれらのインクの線描はいったい何なのか?存在しなかったもの,それとも存在していたもの,それとも今でも存在しているもの,それは,キメラの謎であろう。

 これらのキメラ,すなわち,消えつつある有機物質とありふれた無機物質の世界からの遺物の出現は,差し迫った破滅を予言しているのか?自然界の終わりなのか?

 

 

ジョナサン・ホームウッド

1967年 ナイジェリアに生まれる。国籍:イギリス

イギリスのオックスフォード・ブルックス大学,シンガポールのラセールカレッジ・オブ・アートで

藝術を学ぶ。また、環境生物学、環境アセスメントについても学ぶ。   

●共同展示会

2003年 シンガポールにおいてケットナー・パテル氏と展示館を開く 

2005年 ミチ・アーティスト 

2005年 アフォーダブル・アートフェア―(シンガポール) 

2006年 アフォーダブル・アートフェア―(シンガポール) 

2007年 FOSTギャラリー(シンガポール)

2007年 アフォーダブル・アートフェア―(シンガポール)

2011年 アフォーダブル・アートフェア―(シンガポール)

2012年 アフォーダブル・アートフェア―(シンガポール)

 

●アーティスト・イン・レジデンス

2005年 ミチ・アート チップ・ビー・ガーデンズ