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三島樹一 展

2019年11月25日から12月7日(日曜休)

11時30分〜19時30分(最終日16時)

レセプション11月29日(金)17時〜

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長年、三島樹一は当たり前のように木彫の人体を制作していました。しかし、還暦を界に自身の作品は「顔を入れ替えれば尽きることなく出来上がる挿げ替え人間像」であると感じるようになりました。直面する素材に対し、彫刻家としての真の思い、そしてそれを如何に表現すればいいのかを解決すべく、その頃より新たな模索が始まりました。

偶然目にしたインゲンの発芽と怪しげな容姿に興味を持ち、ここから三島の想像が膨らんで、模索からの脱皮を図ります。それは、北海道十勝で育ち、冷害による収穫不足や長い冬、日夜汗水流し、ただ収穫だけを祈る生活の中で育った三島にしかできない模索からの脱却でした。

以後、楠を使ったマメ作品は三島の代表作となります。

マメも種、大事な子孫の存続の為に花を咲かせて実らせる。小さな種にも成長の設計図があります。三島はこのマメの想像の虜になり、尊い命のシンボルとして未知のマメをつくることにしました。

みずみずしい、まめ独特の張りと光沢は鑿を使って彫る事で勢いを持たせ、彫り込むように研磨する事で滑りが際立ちます。木の素性を生かすためには鑿と研磨のバランスが重要と三島は考えています。

強く踏ん張り土を押し上げ、芽を出す植物のエネルギーからの神秘的な生物の誕生は「生物礼讃」としていつも自身の心に深く刻まれています。

 

いりや画廊学芸員 園浦眞佐子

 

三島樹一  略歴

1949  北海道幕別町生まれ  

1973  岩手大学教育学部教育専攻科(美術)修了

    上京後、彫刻家 鈴木実に師事

1980  54回国展(国画会) 新海賞 /東京都美術館

    第1回現代日本具象彫刻展(6,7回)/千葉県立美術館

1987  61回国展 会友優作賞 /東京都美術館

          第21回現代美術選抜展 /文化庁

1989  足立区野外彫刻コンクール入賞 (東京)

1990  個展 /みゆき画廊(東京)

1992  個展 /みゆき画廊(東京)

1993  盛岡彫刻シンポジュウム企画個展 /彩園子画廊(岩手)

1999  個展 /日本橋ちばぎんアートギャラリー(東京)

2004  個展 /忠類ナウマン象記念館(北海道)

2009  個展 /村松画廊(東京)

2011  第10回あさご芸術の森大賞展 /あさご芸術の森美術館

2012  第1回あさごアートコンペティション 優秀賞 /あさご芸術の森美術館

2014  第3回あさごアートコンペティション 大賞 /あさご芸術の森美術館

2015  公募団体ベストセレクション美術2015 /東京都美術館    

          個展 / 幕別町百年記念ホール (北海道)

2016  個展 / 帯広市民ギャラリー (北海道)

2019  個展 / いりや画廊 (東京)

 

現在  国画会会員 日本美術家連盟会員

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