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高草木裕子個展

おのずから発現・生成するもの

2022年11月14日(月)-26日(土)

​11時30分〜19時30分

[日曜休廊/最終日16時]

高草木裕子2022

キャンバスに油彩の抽象作品から出発した高草木裕子の近年の作品は素材や形態のバリエーションが加速しているかのようです。「環境と状況がこうさせる」と氏は語ります。屋外の展示会場も含めて、ホワイトキューブ以外での展示機会に呼応するように基底材として新素材に触手が伸びました。本展の出品作品で使用している約18mm角の透明ネット(コンウェッドネット)は、一般には園芸用として利用されるものです。風の妨げとならない透明素材として、不織布に油彩の屋外展示作品を補強するために使用したのが高草木の最初の利用でした。これが偶然着色可能なのに気づき、同年の屋外作品ではアクリル絵の具で着彩して使用しています。本展では、油彩したコンウェッドネットを多層的に重ねた作品と、絵の具の落下によって生まれた作品を中心に構成いたします。第1回目の2016年には、紙の可塑性と光の透過性を活かせるトレーシングペーパーに、多角形を連ねていくことで有機的且つゆらぎのある形象の現れる「Ambient」と題したシリーズの大作を発表いたしました。 素材や様態が変容しつつも高草木作品に変わらずあるのは、連鎖やゆらぎ、いのちや宇宙といったイメージではないでしょうか。高草木裕子のいりや画廊での4回目の個展となる本展へのお越しを心よりお待ちしております。

いりや画廊学芸員 園浦 眞佐子

複雑に絡み合い影響しあう世界をどう表現するか。2013年頃から連鎖の有様として連なる多角形による画面構成の作品制作を始め、トレーシングペーパーや透明フィルムなど、透光性のある素材に描いて重ねてみる試みもあった。ネットを着色する際に起こることを、飛沫が繊維をすり抜ける状況に見立て、さらに行為の痕跡が宇宙的様相を作り出すことに興味を感じている。      

高草木 裕子

高草木裕子 HIROKO TAKAKUSAKI

 

[主な展覧会]

 

1991年

- 第20回 現代日本美術展 (東京都美術館、東京)

 

2002年

- Art Scholarship 2001 現代美術賞展 (Live-Ⅱ、東京)
- Peace & Harmony (WAH Center, New York,アメリカ)

 

2005年

- 西湖芸術博覧会 (浙江省世界貿易中心、杭州、中国)

2007年

- 21st century Japanese Art (Royal Exhibition Building, Melbourne, オーストラリア)

 

2008年

- ブロワ日仏芸術祭 (Halle aux Grains, Blois, フランス)

 

2009年

- いのちを見つめる (ノース・ギャラリー、埼玉、-'13)

2013年

- どこかでお会いしましたね (うらわ美術館他、埼玉、-'20, ‘22)

 

2015年

- アートアイランズTOKYO 国際現代美術展 (大島、新島、東京、-'17, '19, '20)

 

2016年

- 国土海洋環境国際美術大展 (ソウル市立慶熙宮美術館、韓国)

- かがわ・山なみ芸術祭 (旧琴南中学校他、香川、'18, '20, '22)

 

2017年

- 日本現代アートとの対話 (中国文化センター、東京)

 

2018年

- 公共空間と美術-埼玉会館エスプラナード展(埼玉会館、埼玉)

2019年

- CON展2019 en ASHIKAGA(栗田美術館ギャラリー・大島毛織、栃木)

 

2021年

- 路地まちアートランブル(足利市内S邸、栃木)

 

その他、京二画廊(東京)、なびす画廊(東京)、Gアートギャラリー(東京)、ギャラリー宏地(東京)、埼玉県立近代美術館、Gallery Onetwentyeight(N.Y.)、masuii R.D.R(埼玉)、Gallery青藍(東京)、ギャラリー香文木(埼玉)、いりや画廊(東京)、アートギャラリー絵の具箱(東京)、ギャラリーモーツァルト(東京)などで個展。


   

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