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いりや画廊 開廊10周年特別展♯3

丸山 富之 水平の空 -おもかげ

 

2023年1月9日(月)-28日(土)

​11時30分〜19時30分

[日曜休廊/最終日16時]

​◇レセプション 1/9 15:00〜

彫刻には向かない変な石を買ってしまった

今回使った諫早石は岩盤の中心ではなく表層部分であり、その表面は風雨にさらされ強い存在感を放っていた。そして石層が著しく強いものだった。この石の層は水平に見れば空間の拡がりを感じさせ、垂直に見れば時間の奥行きを知覚させてくれる。そこで、水平の拡がりと垂直の奥行きに深く分け入ることによりこのことを より強く見たいと考えた。そこはなにか新しいかたちが生成する場所になるかもしれない。

丸山富之2023

丸山 富之

丸山富之彫刻展に寄せて

幼馴染で丸山富之の個展の案内は書きにくい。何しろ、三郷小学校、三郷中学校、松本県ヶ丘高等学校、東京芸術大学美術学部彫刻科、すべて同じなのである。特に中学校では同じクラスで机を並べていたし、強いて言うと予備校までもが同じで、なんだか変な感じ・・・。大学は私が一年早く入ったのだが、その前の年は川口市で共同で浪人生活をしており、合間を見ては、よくオートレース場に通ったことがとても懐かしく想われる。しかし、私と違って、現在の彼は石の彫刻家としての道を真っすぐ突き進んでいることだ。そして武蔵野美術大学では後進の指導に当たり、学生からは大きな信望を得て活躍しています。そんな丸山富之を見ていると、なぜか自分も嬉しくなります。丸山富之の彫刻は言葉に表すのは大変難しいし、本人からも作品の説明など聞いたことがない。もしかしたら、こういう関係なので話し難いのか? いやいや、言葉はいらないのだ。丸山富之の作品は、なぜか潔く、そして、じっと見つめていると作品からなにか語り掛けてくるのです。どうか皆様、丸山富之の石彫と3分間じーーーっと対峙してみてください。きっと何かを感じることができます。それが石の彫刻家丸山富之の作品の世界です。

株式会社ビーファクトリー代表取締役社長 / いりや画廊代表 中村 茂幸

丸山 富之 Tomiyuki Maruyama 

1956年 長野県生まれ。1986年 東京藝術大学大学院彫刻専攻修了後個展を中心に活動を続ける。1987年 ときわ画廊(89.91.94.96)/ 1996年 ヒノギャラリー(99.01.04.06.07.08.11.12.14.16.18.21)/ 2006年 Gallery Shila(大邱・韓国)/ 2019年 朝日美術館(長野)など。近年では、2020年 いりや画廊(東京)/ 2021年 ギャラリーせいほう(東京)で石を素材とする彫刻家によるグループ展<石の彫刻展>を企画。現代における石の彫刻の可能性を考え発信している。

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