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諸岡亜侑未

- Re:pray -​

 

10月7日(月)~10月12日(土)​

11時30分〜19時

最終日16時

諸岡亜侑未2024.jpg

石という存在は普遍的なものだと思っていた。石に言語があったら時制がないだろう、そう思っていた。石は過去にも現在にも未来にも、常にただそこにある。私が小手先で石の形をなんやかんやと彫り込んでみたところで、石の存在そのものに根本的な変化はないのだと。

生まれて死んでいく、その“一生”という時間のスケールの中で生きている生物とは全く異なる存在なのだと。そう考えていた。


山を歩いていた時、石が木に食われているのを見た。
植物は少しずつ、少しずつではあるが、石からも養分をとるらしい。
生のサイクルとは無縁の場所にいると思っていた石も、想像を絶する時間のスケールの中で、いつか植物に食われ朽ちていくのだろうか。日々生まれては死んでいく、慌ただしく巨大な生命の渦からは石すらも逃れ得ないのだろうか。


朽ちていく石と、そこから生まれる新たな命について考えた。
石を食らう木のように、わたしも石から何かを受け取って自分の養分にできるだろうか。


今回の表題作となった「Re:pray」はわたしが過去に制作した作品を形を変えて再構成したものだ。2012年の冬に初めての個展のために制作した「universe」と、2013年に祖父の死をきっかけに初めて石で制作した「最果て」を一つの作品として再構成した。


過去の自分に返信を書くように、手をいれていく。あの頃には見えなかった景色が見えてくる。これまで辿ってきた点と点をつないだ先に、新たに生まれてくるものを探している

諸岡亜侑未

諸岡亜侑未 MOROOKA Ayumi

​​

1991 大阪生まれ


2015 東京芸術大学 美術学部 彫刻科卒業


2017 東京芸術大学大学院 美術研究科 彫刻専攻 修士課程 修了


2017~2021 東京藝術大学 美術学部 共通工房 教育研究助手

 


展覧会


2012 個展「universe 諸岡亜侑未展」conflictable cube


2013 「内側の断面」ギャラリーKINGYO


2015 平成藝術賞 受賞作家展「未来の大芸術家たち」平成記念美術館ギャラリー


2016 台湾藝術大学vs東京藝術大学 石彫共催展「Stone Road in Taipei」

赤粒藝術ギャラリー


2018 池袋アートギャザリング公募展「IAG AWARDS 2018」東京芸術劇場ギャラリー

「MITSUKOSHI×東京藝術大学 夏の芸術祭2018」日本橋三越本店


2019 個展「Where am I ?」ギャラリーなつか


2020 個展「Dig up and Build」ART TRACE Gallery

箱庭プロジェクト 活動報告展「誰でもない庭」Sheep Studio


2021 「蜜IX<ミックス> 取手校地 工房スタッフによる、創造の思索展」

 藝大アートプラザ


2022 「Introduction ー 作家がつくるギャラリー ー」ART TRACE Gallery

「作家をつくるものたち」ART TRACE Gallery
「Memento Mori ~死を想え、今を生きよ~」藝大アートプラザ


2023 個展「呼吸する窓」ART TRACE Gallery


2024 「手紙のよみかた」ART TRACE Gallery

「立ちあがるかたち」ART TRACE Gallery


受賞歴
 

2015 サロン・ド・プランタン賞 受賞

平成藝術賞 受賞


2018 池袋アートギャザリング公募展 入選

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