近頃自分が、素材の和紙の10mという長さや塗った柿渋の塗りムラや経年変化の表情にとても魅力を感じ、自分の作りたい確固たる形というよりは紙の好きなところが生きる形に作りたいという気持ちが大きく、繋いで留めて形作った塊の存在感より長さを活かした空間に走る一筋の存在感を大切に形を作りたいと思い始めて、出来上がる作品のイメージが「ひとつの馬」ではなく、ひらひらとした紙で作られた「一片の馬」であることと、そういった作品を作る上で自分が意識する余白もまた、ぽっかりと空いた空間ではなく一枚の花びらや一流れの風が通り抜けるような、行間のような間を紙の周りに感じていて、それは「一片の間」のようであるなあと思ってこのタイトルにしました。
他者の評価を気にすることを捨てて飛び込んだ紙という素材での立体制作を続けていた上で、石山さんと出会い、石山さんという他者が紙での制作をある種認め新しい提案をしてくださったお陰で出逢った和紙に柿渋という素材により、自分には不足していた造形に於ける抽象的な表現というものが新しく生まれたような気がしています。同じ紙がこれから先の人生でどんな形の作品になっていくのかわくわくどきどきしながら今年も頑張って作ります。
アキタマイ個展
ひとひらの「ま」
7月23日(水)~8月2日(土)
11時30分〜19時00分 ※日曜開廊
土曜:17時30分まで|日曜:17時まで|最終日:16時まで

近頃自分が、素材の和紙の10mという長さや塗った柿渋の塗りムラや経年変化の表情にとても魅力を感じ、自分の作りたい確固たる形というよりは紙の好きなところが生きる形に作りたいという気持ちが大きく、繋いで留めて形作った塊の存在感より長さを活かした空間に走る一筋の存在感を大切に形を作りたいと思い始めて、出来上がる作品のイメージが「ひとつの馬」ではなく、ひらひらとした紙で作られた「一片の馬」であることと、そういった作品を作る上で自分が意識する余白もまた、ぽっかりと空いた空間ではなく一枚の花びらや一流れの風が通り抜けるような、行間のような間を紙の周りに感じていて、それは「一片の間」のようであるなあと思ってこのタイトルにしました。
他者の評価を気にすることを捨てて飛び込んだ紙という素材での立体制作を続けていた上で、石山さんと出会い、石山さんという他者が紙での制作をある種認め新しい提案をしてくださったお陰で出逢った和紙に柿渋という素材により、自分には不足していた造形に於ける抽象的な表現というものが新しく生まれたような気がしています。同じ紙がこれから先の人生でどんな形の作品になっていくのかわくわくどきどきしながら今年も頑張って作ります。
『どんな気持ちの時に観ても、その人なりの感じ方が出来る隙間のある作品』にすることをいつも心に、立体からイラストまで自由な表現で制作活動を続ける。主な発表の場として個展やデザイナー土肥五百莉とのアートユニット”miet a ”による二人展等。一方、フリーランスで寺院の納骨壇扉絵や仏具の絵付用下絵の作成、CDジャケットやグッズのアートワーク、カフェLUPI COFFEEへ月替わりで絵画の描き下ろし、地元企業でのディスプレイコンサルティング、ロゴマークや手拭のデザイン・作画を手掛けたりしている。2023年より建築家石山修武氏率いる『窓計画』に参加奮闘中。
アキタマイ MAI AKITA
東京都台東区生まれ
2004年
多摩美術大学美術学部工芸学科ガラスコース卒
卒業制作優秀作品集にて作品掲載
美術手帳にて作品掲載(多摩美術大学卒業生作品として)
2006年
- ビアマグランカイ入選 (ガラス部門)
2013年
- 以降毎年 (2014年のみ二人展)いりや画廊にて個展開催
2023年
- 石山修武主催『窓計画』参加
- 第一回『窓計画』展 (滋賀県立美術館ギャラリー)
- 同展示会にて特別賞受賞
2024年
- 第二回『窓計画』展 (神戸元町中華街)
2025年
- 第三回『窓計画』展 (大谷美術館・旧古河邸/ギャラリーせいほう)
