企画:芝田典子
花の響き 宋璽德×吳淑明
Hana no Hibiki–Song Xi-De×Wu Shu-Ming
Two-Person Exhibition
2026年1月5日(火)〜1月28日(水)
11時30分〜19時00分[日曜休廊]
土曜・祝日 17時30分まで|最終日 16時まで
レセプション 1月10日(土)11:30〜

本展「花の響き」は、大地に宿る記憶、自然が刻むリズム、そして生命の絶え間ない循環を主題とするものです。「花」は、古来多くの文化において普遍的な象徴として語り継がれ、美学的価値を超えて、国境や言語を越えた感性の“共通語”として機能してきました。本展では、彫刻と絵画という異なるメディアを介しながら、二人の台湾人アーティストがそれぞれの経験、風土、そして国際的な視野を重ね合わせ、現代における自然との関わりや生命への眼差しを多面的に浮かび上がらせます。展示空間に加え、交流を通して、日台現代芸術の対話をさらに深める場を創出します。本展に参加する宋璽德は、台湾のパブリックアート分野を牽引し、独自に開発したステンレス鋼の色彩技法によって、光と鑑賞者の動きに呼応する多層的な視覚世界を築いてきました。その作品は「動態的な静止」という矛盾を内包しながら、時間と物質が交差する静謐な美を体現しています。一方、澎湖諸島を拠点とする吳淑明は、海洋や自然風土から得た豊かな色彩と生命の息吹を画面に昇華し、花というモチーフを通して自然と人の心を結ぶ内的な対話を紡ぎ出します。また、日台文化交流の推進者としても重要な役割を担い、両地域の芸術コミュニティを結ぶ架け橋として活躍してきました。
「花」は土地の息づかいと生命の循環を象徴し、「響き」は日台両国の文化交流において生まれる対話と共鳴を示すものです。本展が、両国の文化理解と芸術的協働を促す契機となり、日台双方の芸術界に新たな活力とインスピレーションをもたらすことを願っています。
企画 芝田典子
吳淑明(Wu Shu-Ming)
1999年 日本大学藝術学研究所にて藝術学博士修了
2011–19年 東方設計大学校長
2015年 中華民国美術協会理事長
[個展]
2021年 「吳淑明 絵画展」/東門美術館
2025年 「吳淑明 絵画展」/深藍咖啡館
宋璽德(Song Xi-De)
1999年 東京藝術大学美術研究科博士課程修了
1999–2001年 日本 AIM 株式会社にて金属加工研修
2001年-現在 国立台湾藝術大学勤務
[個展]
2025年
- 「VOICES2025」/華山文創園区(台北・台湾)
2024年
- 「幻境山水 2024」/大象藝術空間館(台中・台湾)
- 「物質與反物質」/麗寶文化藝術基金会(新北市・台湾)
2022年
- 「宋璽德機動藝術展」/旺宏文化藝術基金会
2020年
- 「幻境山水」/大象藝術空間(台中・台湾)
[グループ展]
2025年
- 「VOICES2025」/華山文創園区(台北・台湾)
2023年
- 台北當代藝術博覧会/南港展覽館(台北・台湾)
- 「ART:GWANGJU:23」/金大中会展中心(光州・韓国)
2021年
- 台北國際藝術博覧会/世貿一館(台北・台湾)
