渡辺 忍 彫刻展
- 白の記憶
2026年7月20日(月)〜8月1日(土)
11時30分〜19時00分[日曜休廊]
土曜・祝日 17時30分まで|最終日 15時まで

大理石を素材にして作品を制作してきました。大学の石彫場で石のもつ不思議な面白さに惹かれて、それまで彫刻は制作したことはなかったのですが、石彫を始めてみようと決めました。それ以来、今日まで続いています。これは何かに少しでも踏み込むと共通することと思いますが、石は技術的なことも含めてさまざまな事を学んでいかないとかたちにならない素材であると実感しています。最初は未知の領域ですからいろいろな石を彫ってみようとしたのですが、ある時、自分は何を彫りたいのだろうかと考えて手掛かりを探していたら、真っ白な大理石に出会いました。
幼い頃から、布にくるんで持ち運ぶ時や風呂敷でものを包んだ時にその包み方や結び目が妙に気になりました。また窓辺のカーテンや垂らした布地が風に吹かれて揺れている情景。そういうものをぼんやりと、飽きもせず眺めているのが好きだったようです。そして浮かんでくる私の記憶の中は、いつも色彩のない静かな白の世界。それは北国で生まれ育ってきた感覚が残っているのでしょう。
布が見せてくれるフォルムやその襞の陰影の美しさ、様々な表情を置き換えて表現するには、基本的に大理石でも色が付いたものはあまり使わず白くてほとんど模様が入っていないものが合うような気がしています。元来、不器用な自分ですからイメージ通りのかたちにはまだまだ彫れていないのですが、大理石そのものの美しさや強さに随分助けられています。
年を重ねてきた中で、日々のささやかな出来事やさまざまな場面など折に触れて感じたことを、その布の柔らかいけれど緊張感のある凛としたかたちに表現したいと制作を続けてきました。
今回この展覧会であらためて自身の作品と向き合うことで、制作する時に原石を前にして感じる「今度こそは少しでも」という自分に期待する気持ちを確かめられたらと思っています。
渡辺 忍
渡辺 忍 SHINOBU WATANABE
1960年 北海道札幌市生まれ
1982年 岩手大学卒業
1993年 文化庁芸術インターンシップ研修員
[活動]
1982年
- 第8回盛岡彫刻シンポジウム
1985年
- 第1回ナントピエトラ彫刻シンポジウム(イタリア)
- 第7回カラーラ国際彫刻シンポジウム(イタリア)
1994年
-第68回国展 会友優作賞 国画会新会員
2000,05年
-石空間展4,5(神奈川県民ホールギャラリー)
2000-24年
-YEAR END EXHIBITION OF MINI.SCULPTERS(ギャラリーせいほう、銀座)
2001年
- 洞爺村国際彫刻ビエンナーレ2001 入選
- 渡辺忍展-包む・包まれる-(かねこ・あーと・ギャラリー2、銀座)
2002年
- 第8回十日町石彫シンポジウム(新潟県十日町市)
2004年
- 那須野が原国際彫刻シンポジウムin大田原2004
- 個展-小さな包み-(石の蔵ぎゃらりぃはやし、札幌)
2009年
- 渡辺忍石彫ワークショップ−大理石に魅せられて−(岩手県立美術館)
2009,12,15,18,21年
- 石空間展6,7,8,9,10(髙島屋日本橋店)
2010年
-個展−包まれたかたち−(髙島屋日本橋店)
-矢板つつじが丘ニュータウン・エコロジー国際彫刻展(栃木県矢板市)
2014年
-十日町石彫プロムナードの作家展(星と森の詩美術館)
2014,15,17,19年
- 第1回-4回GTK展(ギャラリーJ、仙台/マリヤギャラリー、札幌/盛久ギャラリー、盛岡)
2014,16年
- Stone and Women(いりや画廊)
2015‐25年
- ゲタ箱展(大田原市芸術文化研究所)
2016年
- 公募団体ベストセレクション美術2016(東京都美術館)
2016,18年
- 石彫&ドローイング二人展(ギャラリー誠文堂 相模原)
2017年
- 石彫の現況 2017(長泉院附属現代彫刻美術館)
2019年
- 第45回盛岡彫刻シンポジウム記念展
2020年
- 神宮の杜に集う彫刻家たち展(明治神宮回廊)
2020-24年
- 交差する表現-彫刻展(創英ギャラリー、銀座)
- 渡辺忍石彫展(川越市美術館 タッチアートコーナー)
2021年
- 第5回 壁11m²の彫刻展(いりや画廊)
2023年
- 第3回韓日現代彫刻のビジョン(CAGG galleryソウル、韓国)
2024年
- 白の余韻-渡辺忍彫刻展(土日画廊、中野区)
2025年
- 彫刻小品展(SP2138、いりや画廊)
- 誠文堂20周年グループ展
[コレクション]
岩手県〈盛岡市・宮古市〉/栃木県〈大田原市・矢板市〉/神奈川県〈相模原市・厚木市〉/東京都〈千代田区〉/新潟県〈十日町市〉/北海道〈札幌市〉
現在:国画会会員、日本美術家連盟会員

