吉村 貴子
雲根 UNKON – おわりのないものがたり –
2023年7月11日(火)〜8月25日(金)
11:00~20:00 入場無料
(会期中無休/最終日17時まで)
会場 :
東京ガーデンテラス紀尾井町
〒102-0094 東京都千代田区紀尾井町1-3
紀尾井タワー2F オフィスエントランス
http://www.tgt-kioicho.jp/event/
主催:株式会社西武リアルティソリューションズ
総合企画:いりや画廊
彫刻家吉村貴子は、石とガラスを用いて、実体は無くても、淡いつながりで形成される「空」(くう)の世界の表現に挑んでいます。禅僧の漢詩資料である『中華若木詩抄』に、「雲ハ石ヨリ生ズルニヨリテ、石ヲ雲根ト云ゾ」とあります。高い山の岩にぶつかった水蒸気は、命を得て湧き上がり、さまざまな形に変化していきます。それが雲だというのです。つかみどころの無い雲の根源、つまり「雲根」は、正反対に圧倒的な存在感をもった石なのです。石から生まれた雲は、雨に姿を変え、岩山へ降り注ぎます。雨は激流となり滝となり、山を削り、流れ落ちていきます。一方では、小さな雫となって一滴、また一滴としたたり、途方も無く長い時間をかけて岩に穴を穿ちます。時には宝石のように光る粒になって、植物の葉の上を転がっていきます。自由に姿を変えながら流れ、集まった水は蒸発し、高い山の岩にぶつかって再び雲になるのです。かねてより石とガラスを素材に、そこにあることはわかっているのに触れようと手を伸ばしてもすり抜けていく「何か」を作品として表現してきた吉村は、今回「雲根」を終わりの無い石と雲の物語として表現しています。硬い石を磨き上げずに輪郭が作られ、曖昧と確かさが背中合わせに共存する石彫作品。キャスト鋳造した塊を削り、磨いて形を作る過程で、生み出される半透明の色と滑らかさ、そして形が一致することで生み出される触覚的な気体感を感じるガラス。この二つの素材が、吉村の感性によって融合されることで、ゆっくりと時を刻む「雲根」空間を創出致します。
吉村 貴子 Takako Yoshimura
1962年 兵庫県宝塚市生まれ
1986年 東京造形大学造形学部美術学科Ⅱ類卒業
1988年 同校研究生修了
2016年 京都造形芸術大学大学院芸術研究科修了
[EXHIBITIONS]
- 1986~89年
第71~73回二科展(東京都美術館)
- 1987年
第72回二科展(東京都美術館)/特選受賞
- 1997年
個展(銀座/ギャラリーオカベ)以後個展21回、グループ展多数
- 2006年
第12回十日町石彫シンポジウム(十日町市)
- 2013年
株式会社サカモト(木工家具)とのコラボレーション展
(新宿/リビングデザインセンターOZONE monova)(飯能/サカモト ショールーム knock knock)
- 2014年
Stone and Women(入谷/いりや画廊)
- 2020年
第59回日本クラフト展(東京ミッドタウン・デザインハブ) / 優秀賞受賞
- 2021年
個展(入谷/いりや画廊)
[COLLECTIONS]
- 東大和市/仲原緑道入口「きつねの嫁取り」
- 伊丹市/千僧東児童公園「笑ふ月」
- 狭山市/L社寮「なかよくしてね」「おいしいよ」「お・は・よ!」「あたしのくまちゃん」
- 上尾市/埼玉県立リハビリテーションセンター「希望」
- 羽村市/羽村図書館「ひだまりが丘」
- 中央区/国立がんセンター中央病院「おひさまといっしょ」
- 目黒区/NTTデータ研修センター「雲の家族」
- 市川市/保健医療福祉センター「風にさわる」「風を聴く」
- 品川区/オーバルコート大崎「踊る風」「宙の花」
- 十日町市/駅通り商店街「芽ぶきのうた」
- 杉並区/プラウド南荻窪「ときのまどろみ」
- 江東区/豊洲シエルタワー「パパとピピ」
- 吹田市/特別養護老人ホーム ちくりんの里「ひだまりが丘」
- 浦安市/プラウド新浦安「まひるの星」
- 葛飾区/プラウドシティー金町「風に乗って」
- 市川市/プラウド行徳「出会い雲」「円舞曲」
- 中央区/健康院クリニック「泉」
- さいたま市/プラウドシティー浦和「まひるの星」
- 杉並区/ル・シュクレ永福「空に咲く」
- 江東区/SKYZ 豊洲「風に乗って」(大理石)
- 福岡市/ネクサス大濠公園「天空の泉」
- 江戸川区/アルファグランデスカイファースト小岩「サキ・サク・サコ」
- 日進市/名古屋学芸大学短期大学部「知の花束」(白御影石・さび御影石・桜御影石)
- 品川区/ATRAS 品川中延「ふわりとひらり」(白大理石)
東京カーデンテラス紀尾井町
Tokyo Garden Terrace Kioicyo
〒102-0094
東京都千代田区紀尾井町1−2 他
TEL: 03-3288-5500
[東京メトロ「永田町駅」 9a出口直結]
・半蔵門線ご利用の方:
渋谷方面で降車:紀尾井町口(改札)から7番出口へ
押上方面で降車:平河町口(改札)から5番出口方面 ⇒ 都道府県会館地下通路(※) ⇒ 9a出口方面へ
・有楽町線をご利用の方:
和光市方面で降車:平河町口(改札)から5番出口方面 ⇒ 都道府県会館地下通路(※) ⇒ 9a出口方面へ
・南北線をご利用の方:
赤羽岩淵方面で降車:諏訪坂口(改札)から9a出口方面へ
※都道府県会館地下通路の通行可能時間は、6:00~23:00 となります。
[東京メトロ「赤坂見附駅」 徒歩1分]
・銀座線・丸の内線をご利用の方:
赤坂口(改札)からB・C・D出口方面 ⇒ 赤坂地下歩道 ⇒ D出口方面へ